外国人スタッフが腹痛で倒れた夜に思いついたアプリの話

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うちの会社、去年ベトナム人の実習生を3人受け入れたんだけど。

その中の一人、グエンさんが夜中に腹痛で救急車呼ぶ騒ぎになって、俺も付き添いで病院まで行ったことがあるんだよね。深夜2時、救急外来の待合室で、グエンさんは痛みで顔を歪めてる。俺は必死にスマホで翻訳アプリ開いて「どこが痛い?」「いつから?」って聞くんだけど、医療用語なんて翻訳アプリじゃ全然うまく伝わらない。看護師さんも困ってて、結局身振り手振りと、俺のカタコト英語でなんとか診察まで辿り着いた。あの時の無力感ったらなかったよ。

幸い大したことなくて、盲腸の一歩手前みたいな感じで薬もらって帰れたんだけど、帰りのタクシーの中でずっと考えてた。これ、もし俺がいなかったらどうなってたんだろうって。グエンさん一人だったら、どの病院に行けばいいかもわからなかったはず。近所の病院、英語通じるのかベトナム語通じるのか、夜間やってるのか、そもそもどこにあるのか。

それで作ったのが「YAKKANavi」。

名前の由来? 夜間の「ヤッカン」と、ナビゲーションをかけただけ。うちの社員が飲み会で思いついたネーミングで、正直もうちょっとカッコいい名前にすればよかったって今でも思ってる...だけど。

仕組みはシンプルで、スマホで自分の位置情報と話せる言語を選ぶと、近所の医療施設が多言語対応してるかどうかも含めて一覧で出てくる。英語、中国語、ベトナム語、タガログ語、ネパール語、スペイン語、ポルトガル語。今のところ7言語に対応してて、診療科目や夜間対応の有無でも絞り込める。地図上にピンが立つから、タクシーの運転手さんに画面見せるだけで連れてってもらえる。

実は最初、これ社内用に作ったんだよね。うちみたいな小さい会社でも外国人スタッフが増えてきて、何かあった時にすぐ対応できるようにって。開発費もそんなにかけられなかったから、知り合いのエンジニアに頼んで、週末に居酒屋で仕様書代わりにナプキンに図を描いて説明したりして。そのナプキン、今でも会社の壁に額縁に入れて飾ってある。完全に内輪ノリなんだけど。

で、これを社内で使い始めたら意外と評判が良くて。グエンさんなんか「これ、友達にも教えていい?」って聞いてきたから、じゃあ一般公開しちゃおうかって流れになった。

公開してから半年くらい経つんだけど、思いがけない使われ方をしてることがわかってきた。外国人の方だけじゃなくて、日本人の高齢者の方も使ってくれてるらしい。耳が遠くなって電話で病院に問い合わせるのが難しい人とか、認知症気味で複雑な説明が理解できない人とか。視覚的に情報が整理されてるから、わかりやすいんだって。

あと、旅行中の外国人観光客。京都とか大阪とか、観光地で具合悪くなった時に使ってくれてるみたい。ホテルのフロントでも「これ便利ですよ」って勧めてくれてるところがあるらしくて、そういう話を聞くと嬉しくなる。

データベースの更新は正直言って大変で。病院の情報って結構頻繁に変わるんだよね。閉院したり、対応言語が増えたり減ったり。最初は俺が一人で電話かけて確認してたんだけど、今はユーザーさんからの情報提供もあって、なんとか回ってる感じ。クラウドソーシングみたいなもんだね。

収益化? 今のところ広告も入れてないし、完全無料。将来的には企業向けの有料版とか考えてるけど、とりあえず困ってる人が使えればいいかなって。うちの会社、本業は別にあるから、これで儲けようとは思ってなくて。

ちなみに俺、学生時代にバックパッカーやってて、タイで食あたりした時に現地の病院探すのめちゃくちゃ苦労したことがあって。あの時の経験も、このアプリ作るきっかけになってるかもしれない。バンコクの路地裏で、薬局なのか病院なのかもわからない看板見上げながら、腹痛に耐えてた20歳の夏。今思えば若かったなぁ。

YAKKANaviを使ってくれてる人たちの顔は見えないけど、どこかで誰かの役に立ってるなら、あの深夜2時の救急外来での無力感も無駄じゃなかったのかもね。

グエンさんは今、うちの工場で一番手際のいい職人になってて、後輩の指導もしてくれてる。あの夜のこと、たまに笑い話にするんだけど、「社長の英語、ひどかったね」って毎回言われる。まあ、否定できないけど。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ

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