外国人スタッフが腹痛で倒れた日、僕らが作ったもの

Uploaded Image

うちの会社、外国人スタッフが三人いる。

で、去年の秋口だったかな、ベトナム人のグエンさんが昼休み明けに「お腹が痛い」って青い顔してて。最初は「冷たいもの飲みすぎたかな」くらいに思ってたんだけど、30分後にはもう脂汗かいてるレベルで、これはヤバいと。救急車呼ぶか?いや待てよ、近くに内科あったよな?スマホでググるじゃん。そしたらね、出てくる出てくる、クリニックの名前が。でもさ、どこが何語対応してるかなんて全然わかんない。英語通じるのか、ベトナム語話せるスタッフいるのか、そもそも今日やってんのか。

結局その日は日本語ペラペラの別のスタッフに付き添ってもらって何とかなったんだけど、あとでみんなで「これ、マジでどうにかしないとな」って話になって。

僕らって一応IT系の会社なんだけど、正直そんな大層なことやってるわけじゃなくて。地元の商店街のホームページ作ったり、小さな工場の在庫管理システム組んだり、そういう地味な仕事がメイン。でもね、あの日のグエンさんの顔見てたら、なんか放っておけなくなっちゃって。

それで作り始めたのが「YAKKANavi」。

名前の由来?「薬科」と「ナビ」をくっつけただけ。深い意味はない。社内で「やっかいなことナビゲートするから『厄介ナビ』でいいんじゃね?」って冗談言ってたら、経理のおばちゃんに「縁起悪いからやめなさい」って怒られた。あの人、普段は優しいのに金勘定と縁起の話になると急に厳しくなるんだよね...。

仕組み自体はシンプルで、スマホから近所の病院やクリニックを検索できるんだけど、ポイントは多言語対応してるかどうかが一発でわかること。英語、中国語、ベトナム語、ネパール語、タガログ語、スペイン語あたりをカバーしてる。診療科目や診療時間はもちろん、「通訳スタッフ常駐」とか「翻訳アプリ導入済み」とか、そういう細かい情報も入れた。実際に足使って取材したんだよね、これ。電話かけまくって、「すみません、外国語対応してますか?」って聞いて回った。断られることもあったし、「何それ怪しい」って切られたこともあった。

真夏の午後、汗だくになりながらクリニック回ってたとき、ふと高校時代の部活を思い出してさ。僕、陸上部だったんだけど、夏の練習って地獄じゃん。で、顧問の先生が「水分補給は我慢するな」って口酸っぱく言ってたのに、なぜか僕ら「水飲んだら負け」みたいな謎の根性論信じてて。今考えたら完全にバカだよね。

話戻すけど、取材してわかったのは、意外と対応してくれる医療機関って多いってこと。ただ、その情報がどこにも出てないだけ。ホームページに書いてないし、Googleマップにも載ってない。だから外国人の人たちは結局、同じ国の友達に聞くか、遠くの大きな病院まで行くしかなかった。もったいないよね、せっかく近くにあるのに。

開発自体は三ヶ月くらいかかったかな。デザインはうちの新人に任せた。最初に上がってきたデザイン見たとき、正直「うーん...」って感じだったんだけど、彼女なりに外国人スタッフにヒアリングして、「色使いはこっちの方が安心する」とか「アイコンはこういう形の方がわかりやすい」とか、ちゃんと考えてくれてて。結果的にそのデザインで行ったら、めちゃくちゃ好評だった。僕の美的センスなんて当てにならないってことだね。

リリースしたのが今年の春先。最初はうちのスタッフと、その友達とか、知り合いの外国人コミュニティに使ってもらって。そしたら口コミでじわじわ広がっていって、今では月に二千人くらいが使ってくれてる。大した数字じゃないけど、誰かの役に立ってるって実感できるのは嬉しい。

この前、グエンさんが「友達が風邪ひいたときYAKKANavi使ったらすぐ病院見つかったって喜んでた」って教えてくれて。その友達、うちの会社とは全然関係ない人なんだけどね。そういう広がり方してるんだなって。

収益化?まだ全然考えてない。というか、これで儲けようとも思ってなくて。もちろん会社だから利益は大事だけど、これは完全に趣味みたいなもん。うちの本業は別にあるし、これはこれで細々と続けていければいいかなって。

ただ、他の地域からも「うちの街でもやってほしい」って連絡もらったりしてて。それは嬉しい悲鳴というか、どうしようかなって感じ。人手も予算も限られてるし、全国展開とか無理だし。

でもまあ、やれる範囲でやっていくしかないよね。最初からでっかいこと狙ってたわけじゃないし、たまたまグエンさんが腹痛になって、たまたま僕らがそれを見てて、たまたま作れる技術があっただけで。

そんな感じで続いてる。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ

投稿者プロフィール

自動テスト

Follow me!