夜中の3時に「もしも」を考えてたら、変なシステム作ってた話

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去年の秋口だったかな、妙に目が冴えて眠れない夜があった。

布団の中でスマホをいじりながら、ふと「自分が明日いきなり倒れたら、会社のパスワードどうなるんだろう」って考えちゃって。そこから芋づる式に「取引先の連絡先」「サーバーの管理画面」「経理ソフトのログイン情報」って、頭の中でリストが増えていくわけ。怖くなってメモアプリ開いたんだけど、これ書いたところでスマホにロックかかってたら意味ないじゃんって気づいて、また振り出し。

結局その晩は何も解決しないまま朝になって、寝不足で出社した記憶がある。

僕らみたいな小さい会社って、社長が全部抱え込んでること多いと思うんだよね。別に抱え込みたいわけじゃないんだけど、気づいたらそうなってる。従業員は3人とか5人とか、家族経営に毛が生えたくらいの規模で、「ちゃんとした引き継ぎマニュアル作らなきゃ」って思いつつ、日々の仕事に追われて後回し。エンディングノートなんて言葉は知ってても、「まだ早いでしょ」って棚上げしてた。

でもさ、実際問題として事故とか病気って予告なしに来るわけで。

知り合いの社長が去年の冬に入院したとき、奥さんが会社の銀行口座にアクセスできなくて大騒ぎになったって話を聞いた。本人は意識あるんだけど、ベッドから動けない。スマホは手元にあるけど、二段階認証のコードが会社のPCに届く設定になってて詰んだらしい。笑えないけど、笑っちゃうくらいリアルな話。

そういう「もしも」を真面目に考え始めたのが、うちでこのシステムを作ったきっかけ。名前は「SafePass Link」って呼んでるんだけど、要するに安否確認とエンディングノートが合体したみたいなやつ。毎週決まった曜日に「元気ですか?」ってメールが飛んできて、48時間以内に「元気です」ボタン押さないと、登録してある人に自動で情報が開示される仕組み。

最初はもっとシンプルな安否確認だけのつもりだったんだけど、開発メンバーの一人が「どうせなら情報も一緒に渡せたら便利じゃない?」って言い出して。確かにそうだなと思って、エンディングノート機能をくっつけた。会社の重要情報、取引先リスト、各種パスワード、銀行口座、保険の情報...全部暗号化してサーバーに保存しておいて、「もしも」のときだけ指定した人に届く。

暗号化のレベルはかなり本気でやってる。AES-256っていう、銀行とかが使ってるのと同じ方式。正直、僕自身も最初は「そこまでやる?」って思ったんだけど、エンジニアの佐藤さん(仮名)が「中途半端が一番ダメなんですよ」ってめちゃくちゃ熱く語ってきて。彼、普段は無口なのに技術の話になると止まらないタイプで、1時間くらいセキュリティの講義受けた気分になった。

で、面白いのがここからで。

普通のエンディングノートって、書いたら終わりじゃん。ノートに書いて金庫にしまっておくとか、PDFで保存しておくとか。でもそれって、結局「誰かが見つけてくれる」前提なんだよね。見つからなかったら意味ないし、逆に変な人に見つかっても困る。うちのシステムは、本人が反応しなくなった時点で自動的に情報が継承される。人間が何もしなくても、仕組みが勝手に動いてくれる。

この「自動的な情報継承」っていう考え方、最初は少し不気味に感じるかもしれない。自分が動けなくなったら勝手に情報が流れるって、なんかSF映画みたいで。でも実際に使ってみると、すごく安心感がある。少なくとも僕は、あの夜中の3時の不安からは解放された。

ちなみに、このシステム作ってる途中で一回だけ大失敗した話があって。テスト運用のとき、安否確認の通知頻度を「毎日」に設定してたんだよね。そしたら開発チームのメンバー全員が「うるさい!」ってキレて。毎日「元気ですか?」って聞かれるの、確かにウザいわって反省して、週1回に変更した。人間って、心配されすぎても疲れるんだなって学んだ。

今は自社で使いながら、少しずつ外部にも提供し始めてる。

反応は正直バラバラで、「こういうの待ってた!」って言ってくれる人もいれば、「縁起でもない」って顔をしかめる人もいる。でもまあ、保険と同じで、使わないに越したことはないけど、あると安心っていうジャンルだと思ってる。特に僕らみたいな個人事業主とか中小企業の社長は、自分が動けなくなったときの影響範囲がでかいから、考えておいて損はない...と思うんだけど。

結局のところ、このシステムが本当に役立つかどうかは、実際に「もしも」が来ないと分からない。それが来ないことを祈りつつ、でも来たときのために準備しておく。矛盾してるようで、矛盾してないような。

まあ、そんな感じで作ってます。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ

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