朝4時に起きて考えた、死んだあとのパスワード問題

うちの会社、変なことやってるんですよ。
朝4時に目が覚めちゃって、トイレに行った帰りにスマホ見てたら、ふと思ったんですよね。俺が明日死んだら、このスマホのパスワード、誰が知ってるんだろうって。銀行のアプリも、クラウドのデータも、取引先との大事なメールも、全部この中。で、誰も開けられない。遺族は途方に暮れる。そんな想像したら、なんか怖くなっちゃって。
それで会社に出社してから、エンジニアの田中に「安否確認システムとエンディングノートって、連動できないかな」って相談したんです。田中は最初「は?」って顔してたけど。
エンディングノートって、あれ紙に書くじゃないですか。几帳面な人は銀行口座とか保険証券の番号とか、きれいに書いてる。でも問題は、それがどこにあるか家族が知らないパターンが多いってこと。引き出しの奥とか、本棚の隙間とか。あと、書いたまま更新してないから情報が古いとか。俺の叔父さんなんて、エンディングノート書いたのはいいけど、その後に銀行を3つも変えてて、結局ノートの意味なかったらしい。
うちが作ってるのは、安否確認に反応しなくなったら、自動的に登録してある人に情報が届く仕組み。週に一回、システムから「元気ですか?」ってメールが来る。そこに「元気です」ボタンを押す。それだけ。でも、もし2週間連続で反応がなかったら、あらかじめ指定しておいた相手——家族でも、税理士でも、信頼できる友人でも——にデータが送られる。
情報は暗号化して保存してるから、うちのスタッフでも見られない。これ、田中がめちゃくちゃこだわった部分で。「社長、これ俺らが見れちゃったら信用ゼロですよ」って力説されて、そりゃそうだと。サーバーもクラウドの中でさらに多重ロックかけてて、正直俺も仕組みの半分くらいしか理解してないんだけど。
中小企業の社長って、全部自分で抱え込んでる人が多いんですよね。取引先のこと、資金繰りのこと、従業員の給料の振込先まで。俺もそうだったから分かる。でも、それって自分が倒れたら全部止まるってことで。
去年の夏、知り合いの社長が心筋梗塞で入院したんですよ。命は助かったんだけど、会社のパソコンのパスワードが分からなくて、奥さんと息子さんが大慌て。結局、IT業者呼んで強制的に開けてもらったらしいんだけど、その間の2週間、取引先への連絡も請求書の発行も全部止まって。その話聞いたとき、これ他人事じゃないなって思ったんですよね。
自動的な情報継承って、言葉にすると堅苦しいけど、要は「俺がいなくなっても困らないようにしとく」ってこと。
そういえば、この前コンビニで肉まん買ったんですけど、レジのお姉さんが「温めますか?」って聞くの忘れてて、冷たいまま渡されたんですよ。で、車の中で気づいて、戻るのも面倒だからそのまま食べたんだけど、冷たい肉まんって意外といける。話それましたね。
個人事業主の人とか、従業員が数人の会社の社長とか、そういう人たちって、自分が全部把握してないと不安だと思うんです。俺もそうだから。でも、把握してるからこそ、ちゃんと引き継げるようにしとかないとって思うんですよ。取引先に迷惑かけたくないし、家族にも負担かけたくない。
うちのシステム、まだ完璧じゃないです。正直、ベータ版みたいなもんで。でも、使ってくれてる人からは「安心した」って言ってもらえることが多くて。ある税理士さんは、自分の顧客にも勧めてくれてる。「これ、遺言書よりも実用的かもしれない」って。
遺言書って、どうしても「死」を意識しちゃうから、書くのに抵抗ある人が多いんですよね。でも安否確認なら、「ただの健康チェックです」って感じで気軽に始められる。で、ついでにエンディングノートの情報も入れとく。そういう入り口のハードルの低さって、大事だと思うんですよ。
田中が最近、新しい機能を追加したんです。「思い出メッセージ」っていう、ちょっと恥ずかしいネーミングなんだけど。自分が反応しなくなったあとに、家族とか大切な人に届くメッセージを録音できる機能。動画でもいいし、テキストでもいい。これ、実際に使ってる人がいて、娘さんの結婚式のときに流してほしいって録画してる人もいるらしい。
まあ、俺はまだ何も録音してないんですけどね。何話せばいいか分かんなくて。
この仕事やってて思うのは、みんな「死」について考えるのは嫌だけど、「残された人が困らないようにしたい」っていう気持ちはめちゃくちゃ強いってこと。そのギャップを埋めるのが、俺らの役目なのかなって。堅苦しくなく、でもちゃんと機能する。そういうものを作りたい。
夜中の2時とか3時まで、田中とああでもないこうでもないって話してることもあって。「社長、これ楽しいですね」って田中が言うんですよ。楽しいっていうか、なんだろう、やりがいがあるっていうか。
完璧なシステムなんて作れないと思ってるし、作る気もない。ただ、誰かの役に立てればいいなって。そんな感じでやってます。
組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ
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