死んだら勝手に情報が届くシステムを作ってみたら、思いのほか面倒なことになった

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「もしもの時」って、いつ来るか分からないから困る。

去年の夏、取引先の社長が突然倒れたって聞いて、正直パニックになった。契約書はどこにあるのか、サーバーのパスワードは、銀行口座の情報は。残された奥さんと従業員が途方に暮れている様子を見て、これ他人事じゃないなって思ったんだよね。僕も一人でやってる事業があるし、万が一のことがあったら取引先にも家族にも迷惑かける。エンディングノートとか書いてみたけど、引き出しにしまったら最後、誰も見つけられないんじゃないかって不安になって。

だから作ってみたんだ、死んだら自動的に情報が届くシステム。

仕組みはシンプルで、定期的に安否確認のメールが届く。それに返信しなかったら、設定した期間が過ぎた後に、登録しておいた情報が指定した人に送られる。銀行口座、保険証券、取引先のリスト、サーバーのパスワード。全部暗号化して保存してあるから、途中で誰かに見られる心配もない。エンディングノートをデジタル化して、安否確認と連動させた感じ...だけど。

正直、最初は「これ需要あるのか?」って半信半疑だった。深夜二時くらいにコーヒー飲みながらプロトタイプ作ってて、ふと「俺、何やってんだろ」って我に返ったこともある。でも使ってみたら意外と便利で、というか精神的にすごく楽になった。「ちゃんと準備してある」って思えるだけで、仕事に集中できるようになったというか。

安否確認のメールは週一回にしてる。毎日だとうっとうしいし、月一だと万が一の時に対応が遅れる。週一くらいがちょうどいい。金曜の夜に届くように設定してあって、週末のビール飲みながら「今週も生きてたな」ってボタン押すのが、変な習慣になってる。

情報の暗号化には結構こだわった。AES-256っていう、銀行でも使われてるレベルの暗号化方式を採用してる。サーバーに保存されてる間は完全に暗号化されてて、本人と指定された受取人以外は絶対に読めない。たとえ僕たち運営側でも見られない。これ、技術的にはちょっと面倒なんだけど、他人の人生の情報を預かる以上、ここは譲れなかった。

で、面白いのが「何を残すか」を考える過程なんだよね。

最初は銀行口座とか保険証券とか、実務的な情報だけ登録してたんだけど、だんだん「あれも伝えたい、これも残したい」ってなってくる。お世話になった人へのメッセージとか、事業の引き継ぎ方とか。ある利用者さんは「隠してたコレクションの処分方法」まで書いてたらしい。何のコレクションかは聞いてないけど。

実は先月、初めて実際に情報が送信されるケースがあった。

利用者の方が事故で亡くなって、二週間返信がなかったから、システムが自動的に情報を送信した。遺族の方から「本当に助かりました」って連絡もらったんだけど、正直複雑な気持ちだった。うまく機能したのは良かったけど、実際に使われる場面って、誰かが亡くなった時なんだよね。当たり前なんだけど、改めて実感すると重い。

中小企業の社長さんとか個人事業主の人って、自分が全部把握してるから、逆に情報が属人化しちゃうんだよね。「俺が死んだらどうなるんだろう」って漠然と不安に思いながらも、具体的に準備するのは面倒だし、縁起でもない気がして後回しにしちゃう。その気持ち、すごく分かる。僕もそうだったから。

このシステム、技術的には別に難しいことやってるわけじゃない。安否確認と情報管理を組み合わせただけ。でも、それが自動的に、確実に動く。それだけで安心できる人がいるなら、作った意味はあったのかなって思う。

最近、機能を追加しようか迷ってる。動画メッセージを残せるようにするとか、時期を指定して送信できるようにするとか。誕生日とか命日に自動的にメッセージが届くとか、そういうの。でもあんまり機能増やすと複雑になるし、シンプルなのがいいのかもしれない...どうなんだろうね。

結局、人はいつか死ぬ。それは避けられない。でも残された人が困らないように、ちょっとだけ準備しておくことはできる。それを面倒じゃなく、確実にやれる仕組みがあったら便利だよねって、ただそれだけの話なんだけど。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ

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