安否確認システムに遺言機能をつけたら、なんか妙なことになってきた

うちの会社、もともと安否確認システムを作ってたんだけど。
ある日の企画会議で、エンジニアの佐藤さんが「これ、エンディングノートと連動させたら面白くないですか」って言い出したのが始まりだった。最初はみんな「は?」って顔してたよ。安否確認って災害時に「生きてます」って報告するやつでしょ。そこに遺言を絡めるって、どういう発想なんだって。でも佐藤さん、真顔で「いや、だって安否確認できなくなった時が一番情報必要じゃないですか」って。
言われてみれば、確かにそうなんだよね。
個人事業主とか中小企業の社長さんって、頭の中に全部入ってる人が多い。取引先の連絡先、銀行口座の暗証番号、サーバーの管理画面、あのファイルがどこにあるか。全部その人しか知らない。で、もし何かあったら? 残された人たちは右往左往するしかない。実際、知り合いの会社で社長が突然入院して、みんなパスワードわからなくて大混乱になった話を聞いたことがある。結局、元社員に頭下げて教えてもらったらしいけど、それもどうなのって感じで。
それで僕らが作ったのは、普段は普通の安否確認システムとして動いてて、でも裏側でエンディングノートの情報も管理できるやつ。毎月一回とか、設定した頻度で「元気ですか?」って通知が来る。タップするだけで「生きてます」の報告完了。簡単でしょ。
ここからが面白いところなんだけど、もしその確認に一定期間応答がなかったら、自動的に登録してある情報が指定した人に送られる仕組みにした。銀行口座の情報、取引先リスト、各種パスワード、事業の引き継ぎ方法。全部暗号化して保存してあるから、普段は誰も見られない。本人が応答しなくなった時だけ、鍵が開く。
この暗号化の部分、実装するのめちゃくちゃ大変だったんだよね。セキュリティ担当の田中さんが三週間くらいずっとパソコンとにらめっこしてて、ある朝出社したら机で寝てた。起こしたら「夢の中でもコード書いてた」って言ってて、ちょっと心配になったけど。でも結果的に、銀行レベルの暗号化を実装できたから、まあ良かったのかな...?
そういえば、この前スーパーで買い物してたら、レジのおばちゃんが「最近物忘れが激しくて、パスワード全部メモ帳に書いちゃってるのよ」って話してて。それ危ないですよって思ったけど、言えなかった。でもそういう人、実は多いんだろうな。
僕らのシステムだと、そのメモ帳の中身をデジタルで、しかも安全に保管できる。しかも自分が動けなくなった時に、ちゃんと必要な人に届く。自動的に、タイミングよく。これって結構革命的だと思うんだけど、どうだろう。
テスト運用を始めた時、50代の社長さんが「これ、生きてるうちから遺言書くみたいで縁起悪くない?」って言われたことがあって。気持ちはわかる。でも僕は「毎月元気って報告するシステムでもあるんで、むしろ長生きする気になりますよ」って答えた。実際、定期的に「生きてます」ボタン押すの、なんか妙に生存確認されてる感じがして、悪くないんだよね。
登録する情報も、別に遺言だけじゃない。「冷蔵庫の奥にあるプリン、賞味期限切れる前に食べて」とか「毎週水曜日に取引先の山田さんに連絡すること」とか「あのプロジェクトのファイルは共有フォルダのこのフォルダの中」とか。日常的な引き継ぎ情報も全部入れられる。むしろそっちのほうが使い道あるかもしれない。
で、この機能を実装してから気づいたんだけど、みんな意外と楽しそうに情報を登録してくれるんだよね。「これも入れとこう」「あ、これも書いとかなきゃ」って。なんていうか、自分の人生とか仕事を整理する良い機会になってるらしい。ある社長さんは「頭の中がスッキリした」って言ってくれて、それは想定外の効果だった。
技術的な話をすると、応答がない時の判定基準も結構考えた。一回応答がないだけで情報送信しちゃったら、ただの旅行中とか、スマホ壊れただけとかでアウトになっちゃう。だから段階的に確認する仕組みにしてる。最初は本人に何度か通知、それでも駄目なら予備の連絡先に確認、それでも応答なければ初めて情報開示。慎重に、でも確実に。
正直、最初は「こんなの誰が使うんだよ」って社内でも半信半疑だった。でも蓋を開けてみたら、意外と反応良くて。特に一人で事業やってる人とか、従業員少ない会社の社長さんとか。「これがあると安心」って言ってもらえると、作ってよかったなって思う。
まあ、使わないで済むのが一番なんだけどね。毎月「生きてます」ボタンを押し続けられる人生が、きっと幸せなんだと思う。僕らはそのお手伝いをしてるだけで。
組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ
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