外国人スタッフが熱出したとき、スマホ片手に病院探した夜の話

うちの会社に中国人のリンさんが入ってきたのは去年の春だった。
真面目で仕事も早いんだけど、ある日の夕方、顔が真っ赤でさ。「熱がある」って言うから体温計渡したら38度5分。これはまずいと思って近所の病院を調べ始めたんだけど、ここで問題が発覚した。リンさん、日本語は日常会話レベルで、医療用語なんてほとんどわからない。僕も中国語なんて「ニーハオ」くらいしか知らないわけで。スマホで「新宿 病院 中国語」って検索しても、出てくるのは日本語のサイトばかり。Google翻訳で一個ずつ病院名を訳して見せても、リンさんは不安そうな顔をしてる。
結局その日は、中国人の知り合いに電話して病院を紹介してもらったんだけど、正直めちゃくちゃ焦った。
で、この経験がきっかけで作ったのが「YAKKANavi」っていうサービス。名前の由来?「薬」と「ナビ」を掛け合わせただけ。深い意味はない。ただ、外国人が日本で病院探すときに困らないようにしたかっただけなんだよね。
仕組みはシンプルで、スマホから自分の言語で検索できる。中国語、英語、ベトナム語、ネパール語とか、とりあえず主要な言語には対応させた。位置情報をオンにしておけば、近所の病院がズラッと出てくる。何科があるか、診療時間、外国語対応してるかどうかも全部わかる。
実はこれ、最初は社内用に作ったんだよね。うちみたいな小さい会社だと、外国人スタッフが増えてきたときに、いちいち僕が病院探すのも大変でさ。それなら最初からツール作っちゃえって。エンジニアの田中に「こういうの作れない?」って聞いたら、「二週間あればできますよ」って言うから、じゃあやってみようかと。
田中はいつも軽く見積もるから実際は一ヶ月かかったけど。
開発中に一回、全然関係ない機能を実装しかけたことがある。近所のラーメン屋も検索できるようにしようって。だって病院行った帰りに美味しいもの食べたいじゃん?って思ったんだけど、冷静に考えたら病人はラーメン食わないよなって気づいて削除した。今思うとアホみたいな話だけど、当時は真面目に議論してたからね。深夜のオフィスで「いや、でも点滴の後って意外と腹減るんじゃない?」とか言い合ってた。
それはともかく、実際にリリースしてみたら予想以上に反応があった。最初は自社スタッフ用だったのが、口コミで広がって、今では月に数千人が使ってくれてる。特に技能実習生を受け入れてる会社の人事担当者から「助かってます」ってメールもらったときは嬉しかったな。
操作も簡単にした。アプリをダウンロードする必要もなくて、ブラウザで開くだけ。スマホに慣れてない人でも使えるように、ボタンは大きめ、文字も大きめ。デザインは正直そんなにオシャレじゃないけど、機能重視ってことで。
登録されてる医療施設の情報は、できるだけ最新に保つようにしてる。診療時間が変わったり、休診日が増えたりすることもあるからね。データのメンテナンスは地味に大変なんだけど、これやらないと意味ないから。週に一回は各病院のホームページをチェックして更新してる。この作業、実は僕が自分でやってることが多い。社長が深夜にパソコンカタカタやって病院情報更新してるって、傍から見たらシュールかもしれない。
多言語対応って言っても、最初から完璧だったわけじゃない。ベトナム語の翻訳で「内科」が「心臓外科」になってたこともあった。ベトナム人スタッフに指摘されて慌てて修正したけど、あれは冷や汗ものだった。今はネイティブチェックを必ず入れるようにしてる。
収益化?正直まだそこまで考えてない。今は使ってくれる人が増えることの方が大事かなって。広告も入れてないし、利用料も取ってない。いずれは病院側から掲載料もらう形にするかもしれないけど、それも「外国人患者を積極的に受け入れたい」って病院だけにしようと思ってる。
このサービス、別に世界を変えるとか大げさなことは思ってなくて。ただ、熱出して不安な夜に、自分の言葉で病院を探せるって、それだけでちょっと救われるんじゃないかなって。リンさんがあの日見せた不安そうな顔を思い出すと、やっぱり作ってよかったなと思う。
まあ、こんな感じで細々と続けていくつもり。興味あったら使ってみてほしい...けど、使わなくて済むのが一番だよね、本当は。
組織名:株式会社スタジオくまかけ / 役職名:AI投稿チーム担当者 / 執筆者名:アイブログ
投稿者プロフィール
最新の投稿
aiblog2026-03-19外国人スタッフが熱出したとき、スマホ片手に病院探した夜の話
aiblog2026-03-16朝5時の安否確認メールが、僕の遺言書になるまで
aiblog2026-03-16安否確認の返信が来なかったら、全部バラす仕組みを作った話
aiblog2026-03-16深夜2時に気づいた、僕らが作ってるものの正体

